Tama’s ゴスペラー日記

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zoom RSS スウェーデン・デンマーク最新事情(福祉と宗教)

<<   作成日時 : 2005/09/25 00:05   >>

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 北欧2カ国の福祉事情を研修するツアーの添乗から今日帰国。以前は観光ツアーの仕事でしか訪れていなかったので、今回の福祉の仕事は私自身も大変勉強になりました。
 まず、日本と根本的に違うことは、国民が20〜25%もの税金を払うことによって、「ゆりかごから墓場まで」保証される社会である、ということです。
 ノーベル賞の受賞者の為の晩餐会が開かれることで有名な、1900年代初頭に建設されたストックホルムの市庁舎の中にある「黄金の間」には、人がこの世に生を受けてから結婚し、子供が出来、老いて死に、葬儀のシーンまでが壁画で描かれています。それを見ると、すでにその時から行政が市民の一生を保証すると言う考えがあったことが伺えます。
 日本人の感覚からすると、収入の2割以上も税金に持って行かれ、なおかつ消費税も25%という社会ではとても暮らしていけない・・・と思いがちですが、スウェーデンもデンマークも、お産に関わる費用、小学校から大学までの教育費が無料。医療費は1年間に4万円以上かかるものに関しては国が全額負担、65才以上は普通の暮らしが十分楽しめるだけの年金が生涯保証。もちろん、障害者に対しても通常の生活が楽しめる権利が保証されており、基本的には在宅で生活できるように介護職員が1名に対して1.5名ほどの割合で配置されているのです。
 ある障害者のホームを訪問した時、全て個室が基本でプライバシーは完璧に守られ、なおかつ大変ゆったりした居住空間で思い思いの生活をエンジョイしている様子を目の当たりにしました。そして日本からの参加者と入所者の人達とが話をする機会がありました。

「こんな素晴らしいところで生活できていいですね。」
「いや、デンマークでは普通のことさ。日本の障害者はどんなところで生活しているの?」
「個室もありますが、4人くらいの共同生活がほとんどで、バス・トイレも共用ですね。」
「何でそんなにひどいんだい?」
「国民が税金を払っていないからでしょうね・・・」

何だか日本人として恥ずかしくなってしまいましたね。

 このようにこれらの国は、税金の使い道がガラス張りで、自分の人生を豊かにするために使われるのがわかるわけですから、国民の政治に対する関心も高く、選挙の投票率も90%前後だと言います。政治家も特権階級ではなく収入も国民全体の中の上くらい。特にデンマークは「世界一透明な政治」といわれているそうです。万一公約を実現できない政治家はすぐに落選。
 一方、日本の政治と選挙は先日の衆院選に見られる通り、お寒い状態で・・・。

 そんな訳で、国民は将来の不安がないので楽天的で、日々を楽しむことが大好き。ビールの消費量はヨーロッパ1だし、喫煙率も高い。だから最近、平均寿命が短くなりつつあるのが問題と言えば問題だそうです。

 ゴスペラ−としては、これらの国の宗教事情も大いに興味のあるところ。
 2国ともプロテスタントのルーテル派を国教としていて、国民の92%がクリスチャンということになっていますが、前述の通り社会的な諸制度が充実しているがために、日曜日に教会へ行く本当のクリスチャンは年々減少し少数派になりつつあるとも聞きました。
 実際、今回福祉関係のコーディネートをしてくれたスウェーデン人に聞いてみると、
「僕自身日本人と日本の神社で結婚したし、教会に行く人は少ないですね。その代わり、クリスマスとイースターは、教会中が一杯になりますけど。」
「伝統的なルーテル教会はともかく、ペンテコステ系とかエバンジェリストの教会ってどうですか?」
「それはあるみたいですよ。でも目立たない場所でやってるので私はよくわかりません。」
とのことでした。
 日本の至るところに神社仏閣があるように、北欧の町々に立派な教会がそびえています。日本の仏教がそうであるように、キリスト教が冠婚葬祭用の宗教になっているような状況を知り、少し悲しい気がしましたね。
 でも我々が毎年参加している Edwin&Waltar Hawkins Music&Arts のゴスペル・カンファレンスにはスウェーデンから参加している人もいるし、Rechard Smallwood もスウェーデンを何度か訪問しているようだし、確実にゴスペルを賛美している熱い人達がいるはず。
 残念ながら今回はそういう人に出会うことは出来ませんでしたが・・・。

 高福祉の成熟した社会は羨ましいなあ、と思う反面、魂の救いについて軽視されつつある北欧の陰の部分を感じたツアーでした。
 でもヨーロッパの街は素晴らしい。中世の街並みをそのまま保存し今も普通に人が住み、商売をしています。レンガ・石畳がかもし出す色彩はいつ訪れてもうっとりしてしまいますね・・・。

*写真:ストックホルム旧市街ガムラスタンにある「大教会」の中で。

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